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1つのビジネスを3つに分けて特化したり、オポチュニティリッチにしたり、新たな市場を作る!という話。

前回の記事で紹介したアンバンドルビジネスモデルのおさらいをしつつ、補足をしたいと思います。

アンバンドルビジネスモデルとは、誤解を恐れずシンプルにいうと、企業がなすべき3つの仕事を一旦「分離」(アンバンドル)させる。その上で再度、「結束」(リバンドル)する。リバンドルするところに収益が生み出される、または収益が向上するビジネスモデルです。
※前回の記事では、Amazonを例に、アンバンドル・リバンドルを解説しました。記事はこちらをクリックで。

  • 3つの仕事とは、次のように表現されます。
    カスタマーリレーション(顧客管理)
    製品イノベーション
    インフラ管理

およそ全ての企業は、3つの仕事をしています。
もしくは3つの仕事によって成り立っているという視点ですね。

アンバンドルの提唱者ジョン・ヘーゲル3世によると、この3つの仕事は、水と油のようにそれぞれ文化や性質が異なるので、バンドル状態だと、社内で競合することもあるよね、ということでした。

■ここからアンバンドルのおさらい&補足です。

バンドル、アンバンドル、リバンドルについて、順に説明しながら補足をしていきます。

■■バンドルとは、自社内で3つを行っていること■■

3つの全てを特化させようとするとアクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなもので、社内で衝突が起きる可能性があります。例えば、新進気鋭の製品イノベーション型企業(のびのびした文化)が、上場準備でインフラ管理を徹底させようとして(ガチガチマニュアル文化)、イノベーションの担い手だった古参の従業員たちが次々に離散し、社内バラバラになり、経営者は身も心もボロボロになる…といった話はよく聞かれます。

■■アンバンドルとは、自社で1つもしくは2つを担うということ■■

バンドル状態ではニッチもサッチもいかない時に、3つの仕事それぞれの文化や特徴を考慮して、アンバンドルしようという選択肢があるわけです。確かに、アウトソースして自社アセットを減らせば、一時的に「利益」も向上したように見えますよね。株主は喜びそうですが、ただし、単にアウトソースするだけでは意味がありません。

アンバンドル=アウトソースではないのです。

アンバンドルとは、「3つの仕事をバラバラに分解して、それぞれの担い手を作ることで、市場拡大を促進したり、新たな市場を作り出すことで、結果的には、自社にも利益が跳ね返ってくるようなビジネスモデル」です。


■■■アンバンドルのポイント①「本当の強みは何か?」■■■

バラバラにした後に、自分たちが何を担うのかをしっかりと見極めないとあかんと思います。そのためには、自社の「本当の強みは何か?」を理解しておかなければならないんですね。

アンバンドル(アウトソース)を積極的に進めすぎて失敗するケースとしては、顧客と乖離した製品イノベーションが推し進められ、結果的に市場での競争力をなくしてしまう…。
カスタマーリレーションに特化してサービスクオリティは向上したが、自社で製品を作ることができなくなり、特徴的な商品がなくなり、新規客の獲得が困難になったり…。
インフラ管理に徹底するあまり、仕事自体が魅力的でなくなり、優秀な新入社員が得られず、社全体が高齢化してしまう…。
はたまたアンバンドルによって、ホウレンソウがドロドロになったり。

私は個人的に、法人・企業も生き物だと思うので、単純に切った張ったでは良くないと思うのです。アンバンドルやアウトソースするときは、アセット云々よりも、企業の強みを見極めることと、経営者の哲学が重要だと思っています。

アウトソース的なアンバンドルには慎重論。もちろんアウトソースがダメだなんて思っていません。小さい規模で段階的にやっていけばなんとかなる?かも〜なんて楽観的に思ったりもします。

■■■アンバンドルのポイント②「ビジネスモデルとしてのアンバンドル」■■■

上述のようなアウトソース過多の消極的アンバンドルではなく、目指すところは「戦略的なアンバンドル」ですよね。

戦略的アンバンドルとは、「3つの仕事をバラバラに分解して、それぞれの担い手を作ることで、市場拡大を促進したり、新たな市場を作り出すことで、結果的には、自社にも利益が跳ね返ってくるようなビジネスモデル」です。

一般的に、アウトソースは、自社コスト下げるために行われるので、戦略的アンバンドルとは異なる概念ですよね。

■■■■アンバンドル・ビジネスモデルの事例■■■■

書籍「ビジネスモデルジェネレーション」では、アンバンドルビジネスモデルの事例としてモバイル通信のアンバンドルが挙げられています。

モバイル通信会社は、ビジネスのアンバンドルを進めています。伝統的に通信品質の競争をしていましたが、今では競合他社とネットワークを共有する取引をしていますし、通信機器メーカーへのネットワーク運用のアウトソースを行っています。これは、彼ら(筆者注:モバイル通信会社)の資産がもはやネットワークではなく、ブランドと顧客との関係にあるということに気づいたからです。
(引用:書籍「ビジネスモデル・ジェネレーション」P.62/モバイル通信のアンバンドル)

この説明で↑を日本の状況に当てはめてみます。。ドキドキ。

【事例:モバイル通信会社=ソフトバンク】
(1) ソフトバンク・ショップ
役割:カスタマーリレーション=顧客サービス・ブランディングに特化。

(2) ソフトバンク・インフラ事業
役割:インフラ管理=アンテナ建てて通信を向上。

(3) 米Apple社
役割:製品イノベーション=革新的製品である「iPhone」開発・提供

いや、、本当にすみません。事例になってない。調査が足りてません。
日本の通信会社はキレイなアンバンドルじゃないんですよね〜^-^;
これで、ソフトバンクの通信インフラがNTTとかだったら事例としていい感じなんですが、まぁみなさんご存知の通り、色々と法律・制度とか既得権益が絡んでるっぽいです。

仮に、ソフトバンクががっつりNTTのインフラを使っていたとしたら、アンバンドル成立ですよね。そういう仮定で話をすると、アンバンドルの主役はNTTになるんですが、NTTが元々持っていたインフラ(通信回線)を、ソフトバンクに貸すことによって、回線利用者や回線通信料が増えて、結果的にNTTも儲かり、ソフトバンクも儲かり、Appleも儲かるという仕組みが出来上がります。※通信料が増大したら設備投資も膨大になるので、損益見誤ると大変ですね。はい、それが拗れてNTTとSoftbankが喧々諤々となっていたような…この件はここではこれくらいに。

ともかく色々と言い訳がましい記事になってすみません。
ここではソフトバンクのビジネスモデルを分析することがメインではないので、本当に100歩くらい譲っていただき、細かいことをすっ飛ばして、ここではビジネスモデルのパターン「戦略的アンバンドル」について考えたいと思います。

■リバンドルとは、バラバラになっている3つを統合すること。

せっかくなので、引き続き、事例をソフトバンクでいきたいと思います。
アンバンドルの対の概念として、リバンドルがありました。
ソフトバンクグループは、まさにグループでリバンドルしている言えるかと思います。
(リバンドルせざるを得ないというか、そもそもアンバンドルしてないっつーか。)

■アンバンドル・リバンドルのまとめ

さて、振り返ってみると、当初、「企業の3つの仕事は衝突するからアンバンドルじゃなきゃダメだ」というように聞こえていたのですが、ソフトバンクを見る限り、そーでもないかもな。と思えてきたりもします。(「いやいや、ソフバンを例にしちゃったら巨大企業すぎてスタートアップの参考にはならないっつーの」という声も聞こえてきそうです汗)

この事例から無理やり学びを得るとしたら!
「戦略立案のさいに、アンバンドルというビジネスモデルのパターンを「選択肢」として考慮することもできるのだ」ということです。

以上、おさらいをしつつ補足でした。

ちなみに余談ですが、softbankがPepper(ペッパー)くんを発表しましたね。フランスのアルデバラン社(Aldebaran https://www.aldebaran.com/ja)がソフトバンクのために開発したロボットです。

Pepperくんは技術的な面・サービス面・コンテンツ開発面・将来性などなど色々と話題豊富ですが、アンバンドルビジネスモデル、そしてリバンドルという視点で見ると、ソフトバンクにとっては今までとはちょっと異なる一歩を踏み出しているとも読むことができるかと。製品イノベーションに足を掛けているのか、それとも、継続的にインフラ&カスタマーリレーションでいくのか?うん、後者だと思います。わら

■長くなったので、もう一度。念には念を。

アンバンドルビジネスモデルとは、1つのビジネスモデルを3つの異なるビジネスに分解し、それぞれに発展し、かつ、自社にも利益を生み出すような仕組み・ビジネスモデル。

つぎは、プラットフォームビジネスモデルです!

kamemusic1つのビジネスを3つに分けて特化したり、オポチュニティリッチにしたり、新たな市場を作る!という話。
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